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2006年12月21日 (木)

リストランテ シチリアーノ

銀座のリストランテ・シチリアーノは店名通り、流行(?)のシチリア料理店。
といっても、シェフはシチリアでも山の中のレストランで修行をしたそうで、魚介を使いつつもどこか内陸的な仕上がり。あっさり・さっぱりというよりは、重厚感がある料理だった。

店は雑居ビルの2階で、狭い。が、シェフ1人なら納得。
換気がイマイチで、タバコの煙が気になったのだけど、それを伝えると、給仕の人はちゃんとタバコを吸っていたお客さんに話をしてくれ、通気口の下で吸うように話をつけてくれた。
料理の説明やワインの薦め文句もしっかりしていて、心地よい。

コースは5000円と、トリュフをかける6000円の2種類。
アラカルトのメニューも前菜・プリモ・セコンドと4種類前後と多くない。

もちろん、トリュフのコースです。

Sici1

シチリアの黒葡萄を使ったブラン・ド・ノワールのスプマンテと一緒にいただいたのは、チコリ(?)の上にパッキーノ・トマトと赤茄子、マグロを混ぜたタルタルをのせたもの。色々なハーブを盛って。

Sici2

トロのような舌触りの金目鯛のカルパッチョの下にはパッキーノトマトと、薫り高い天然の舞茸。永田農法の糖度の高いトマトを添えて、ピスタッチオを振り掛ける。オレンジもアクセントとして使われ、甘しょっぱいオリエンタルな味。まさにシチリア。

いろんな味が渾然一体となって、盛り上げる。これを食べにまた来たいと思うほど。

Sici3

赤ワインの前に、グラスで白を1杯。
これはヴェネトのワインで、有機農法、酸化防止剤無添加(ヨーロッパ現地で売られているワインには入っていないと考えている人って案外多いみたいだけど、そんなことはない)。

Sici4

この左側が上の白ワイン。ロゼでは?って酸化防止剤を入れていないから、開けてからの時間ごとに色が変わる。でも、味は劣化しにくいそうな。
口当たりはサラっとして、水のよう。香りや味は、ちょっと青梅ジュースっぽい。
右側も自然派ワインで、微発泡。

自然派なワインが揃っていて、うれしい限り。

Sici5

タコを茹で(蒸し?)て、トマトやジャガイモのソースをからめたもの。

Sici6

前菜から始まって、全ての料理でオリーブオイルがいい仕事をしているのだけど、使っているオイルは全てコレだそう。
どの皿でも様々な要素をまとめて、コクを出している。金目鯛のカルパッチョが洋風刺身に終わらず、まったりとしたイタリア料理に仕上がっているのも、このおかげか。
シチリアで修行時代に使っていて、他のはどう使っていいかわからないとか。
オイルって、素材と同じくらいに味を作るから、銘柄にこだわるのはもっともだし、使い慣れたものでないとダメってのもよくわかる。

Sici7

パンはセモリナ粉のもの。
コースはボリュームがあるので、パンで満腹にならないよう、あえて真ん中辺りで出すそうだ。
確かに、この時点でパンを貪り食おうとは思いません。

Sici8

とうとうトリュフ登場。
蕪のピューレのスープにちぎったキタッラというパスタを浮かべたもの。
香りといい、食感といい、うっとり…。
こういうすり潰し系スープが山っぽい。

Sici9

赤ワインはボトルで。
これも自然派で、キャンティー。でも、酸味が控えめ。

Sici10

手打ちのフェットチーネはポルチーニソース、なのに上からトリュフ。
強い香り同士だけど、邪魔しあってない。スズキも入ってた。

Sici11

鹿のオッソブーコにもトリュフ。栗のピューレが下に敷いてあり、チャツネ的な洋ナシ(?)のコンポートも一緒にいただく。

Sici12

オッソブーコですから、骨髄もあり。

Sici13

最後は最近おなじみの量を自分で選べるトマトソースのスパゲッティ。
これは60グラム。
トマトソースと侮ると、後で胃が悲鳴をあげます。こってりとオリーブオイルが入り、クリームソースぐらいのパンチがある。スパゲッティ自体もザラっとした歯ごたえで旨い。

いや~久しぶりに本気でお腹がくるしいと思った。ほとんどの料理で友達の分を半分近くいただいていたというのもあるけど、どれも見た目以上に濃いです。

Sici14

友達はプリン。
黄身っ!ってゆうプリン。

Sici15

チョコレートのセミフレッドには唐辛子を振りかけて。

ドルチェはコースに含まれていないので、食後のコーヒー・紅茶も入れて、1人13000円くらい。コストパフォーマンスが高いわけではない。

2時ぐらいまで開いているとか。
今年東京で食べたイタリア料理の中で、1、2を争う好みの店。

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