ル・プレ・カトラン
パリ、ブローニュ公園内にある新しくミシュラン三ツ星になったLE PRE CATELANで昼食。
本当はランブロワジーで食べたかったのだけど、休暇中ということでこちらに。
わかりにくい場所でタクシーが公園内で迷ったりしながらどうにか到着。
ペパーミントグリーンを基調とした城っぽい豪華な内装。
ランチとはいえ、三ツ星になったばかりで3席も空いている。
このクラスのレストランに付き物の料理業界重鎮らしきおやじ1人客もいない。
アペリティフはゴッセのロゼ(23ユーロ)。
グラスのシャンパンは他にジャクソン(20ユーロ)とLouise(35ユーロ)。
パプリカ粉をまぶしたカシューナツ、白ゴマまぶした小さい丸いナッツ、中東系辛味香辛料をまぶしたピーカンナッツ。
味が濃すぎ。
お花はこんな感じ。
コースのメインがリードヴォーで気分ではなかったため、アラカルトでオーダー。
まずはもれなく出てくるオニオンクリームスープ(常温)。
右のポットに入っている液体を注ぐ。
注いでも外見に特に変化なし。
黒トリュフがかけられた濃い味付けのオニオンポタージュで、よく炒めた玉ねぎのキャラメリゼのような香りもする。
パンはバゲットかシリアル入りか。
前菜に選んだのは、その名もLa Truffe(95ユーロ)。
3皿やってきた。
このトリュフのごっそりさにはあがる。
しかも分厚い。
玉ねぎ、極小に刻んだベーコン、黒トリュフをよく炒め、クリームを加えたものと底にはパリッパリの春巻きの皮。
塩がもう少し強くてもよかったかも。
細長い皿に並んでいるのは、スミレと火を通したコンテ。
コンテの下にはトリュフ、ビーツ。
振りかけた黒胡椒、トリュフ、コンテの組み合わさった芳香。
泡立てられたのはビーツのスープ(常温)。
外見を泡で誤魔化すのは安易すぎないか。
こちらにもトリュフ。
でも口に広がるのはビーツの青臭さ。
グラスの白ワイン(15ユーロ)を頼んだら盛りがよく、最後までもった。
J.M.BoillotのChassagne Montrashet 2003。
ミネラルが強烈。
バターを忘れられていて、ここで頼む。
塩有と無の2種類。
塩有には店名が刻印されている。
メインには羊、アニョー(75ユーロ)。
1つは3口ぐらい。
トリュフとタイムがのっている。
焼き加減がロゼとはこういうものなのでしょうか?
もう少し赤い方が好み。
それでも噛めば噛むほどジュワっと味が出て、しばらく噛んでもギシギシしてこない。
添えられたマスタードもクリーム仕立てで辛さを感じさせない。かろうじてマスタードの香りがする程度でワインの邪魔をしない。
泡の下はラビオリ。
少し茹ですぎ。
それにしても、この泡が流行り始めてからずいぶん経つのに、まだ続いているのだろうか?
地味な外見に格好をつけるには役立つかもしれないが、味にはむしろ逆効果な気がする。
三ツ星なら、もっと他の方法で演出してほしいもの。
ラビオリの中はとろりとしたゴートチーズとシブレット。
せっかくチーズが美味しいのに、シブレットが多すぎで臭い。
ネギ系が多すぎるのは下品では。
・・・・・・。
玉が来たよ。
スペシャリテだと言われて頼んだら、こういうスペシャルさだったか。
まったく美味しそうと思わせない演出。
飴細工の玉の中は、サイダーの泡、焼きりんごかと思わせる濃厚さのりんごアイス、歯ごたえの楽しさを加える焼き菓子やナッツを砕いたもの(28ユーロ)。
パティシエも泡の病に侵されているのか。
飴細工はサイダーの泡とともに味的に不必要。
プティフールはワゴンから好きに選ぶ。
イチゴゼリー、チョコレートの筒の中は生クリームとリキュール漬チェリー、チョコレートマカロン、チョコフレーク、ペパーミントババロア、アップルトライフルのタルト。
味は普通。
エスプレッソをもらって8ユーロ。
正直、料理にはがっかりさせられた。
三ツ星には焼き加減や塩加減の完璧さを求めるので、それが全く感じられなかったし、美味しさに感動するということがなかったと言える。
もちろん美味しいのだけど、三ツ星というのが納得いかない。
味を極める前に、見てくれの技巧に走った上、しかもその技巧がイマイチ。
ここが三ツ星で、タイユヴァンが落ちるって、納得できない。
トリュフや泡など、凝ると何にでも使っちゃうというのもいかがなものか。
サービスは抜けているところがありながらも可愛げがあって、楽しい時間を過ごさせてくれる。
合計249ユーロ。
サービス料込みが明瞭。
帰り、呼んでもらったタクシーに乗ったとき、口の中を満たしていたのはシブレットのネギ臭。
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