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2007年3月 3日 (土)

ル・プレ・カトラン

パリ、ブローニュ公園内にある新しくミシュラン三ツ星になったLE PRE CATELANで昼食。

本当はランブロワジーで食べたかったのだけど、休暇中ということでこちらに。

わかりにくい場所でタクシーが公園内で迷ったりしながらどうにか到着。

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ペパーミントグリーンを基調とした城っぽい豪華な内装。

ランチとはいえ、三ツ星になったばかりで3席も空いている。
このクラスのレストランに付き物の料理業界重鎮らしきおやじ1人客もいない。

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アペリティフはゴッセのロゼ(23ユーロ)。
グラスのシャンパンは他にジャクソン(20ユーロ)とLouise(35ユーロ)。

パプリカ粉をまぶしたカシューナツ、白ゴマまぶした小さい丸いナッツ、中東系辛味香辛料をまぶしたピーカンナッツ。
味が濃すぎ。

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お花はこんな感じ。

コースのメインがリードヴォーで気分ではなかったため、アラカルトでオーダー。

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まずはもれなく出てくるオニオンクリームスープ(常温)。
右のポットに入っている液体を注ぐ。

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注いでも外見に特に変化なし。
黒トリュフがかけられた濃い味付けのオニオンポタージュで、よく炒めた玉ねぎのキャラメリゼのような香りもする。

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パンはバゲットかシリアル入りか。

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前菜に選んだのは、その名もLa Truffe(95ユーロ)。

3皿やってきた。

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このトリュフのごっそりさにはあがる。

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しかも分厚い。

玉ねぎ、極小に刻んだベーコン、黒トリュフをよく炒め、クリームを加えたものと底にはパリッパリの春巻きの皮。

塩がもう少し強くてもよかったかも。

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細長い皿に並んでいるのは、スミレと火を通したコンテ。

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コンテの下にはトリュフ、ビーツ。

振りかけた黒胡椒、トリュフ、コンテの組み合わさった芳香。

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泡立てられたのはビーツのスープ(常温)。

外見を泡で誤魔化すのは安易すぎないか。

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こちらにもトリュフ。
でも口に広がるのはビーツの青臭さ。

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グラスの白ワイン(15ユーロ)を頼んだら盛りがよく、最後までもった。

J.M.BoillotのChassagne Montrashet 2003。
ミネラルが強烈。

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バターを忘れられていて、ここで頼む。
塩有と無の2種類。
塩有には店名が刻印されている。

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メインには羊、アニョー(75ユーロ)。

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1つは3口ぐらい。
トリュフとタイムがのっている。

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焼き加減がロゼとはこういうものなのでしょうか?
もう少し赤い方が好み。
それでも噛めば噛むほどジュワっと味が出て、しばらく噛んでもギシギシしてこない。

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添えられたマスタードもクリーム仕立てで辛さを感じさせない。かろうじてマスタードの香りがする程度でワインの邪魔をしない。

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泡の下はラビオリ。
少し茹ですぎ。

それにしても、この泡が流行り始めてからずいぶん経つのに、まだ続いているのだろうか?
地味な外見に格好をつけるには役立つかもしれないが、味にはむしろ逆効果な気がする。
三ツ星なら、もっと他の方法で演出してほしいもの。

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ラビオリの中はとろりとしたゴートチーズとシブレット。
せっかくチーズが美味しいのに、シブレットが多すぎで臭い。
ネギ系が多すぎるのは下品では。

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・・・・・・。

玉が来たよ。
スペシャリテだと言われて頼んだら、こういうスペシャルさだったか。
まったく美味しそうと思わせない演出。

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飴細工の玉の中は、サイダーの泡、焼きりんごかと思わせる濃厚さのりんごアイス、歯ごたえの楽しさを加える焼き菓子やナッツを砕いたもの(28ユーロ)。

パティシエも泡の病に侵されているのか。
飴細工はサイダーの泡とともに味的に不必要。

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プティフールはワゴンから好きに選ぶ。

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イチゴゼリー、チョコレートの筒の中は生クリームとリキュール漬チェリー、チョコレートマカロン、チョコフレーク、ペパーミントババロア、アップルトライフルのタルト。
味は普通。
エスプレッソをもらって8ユーロ。

正直、料理にはがっかりさせられた。
三ツ星には焼き加減や塩加減の完璧さを求めるので、それが全く感じられなかったし、美味しさに感動するということがなかったと言える。
もちろん美味しいのだけど、三ツ星というのが納得いかない。
味を極める前に、見てくれの技巧に走った上、しかもその技巧がイマイチ。
ここが三ツ星で、タイユヴァンが落ちるって、納得できない。

トリュフや泡など、凝ると何にでも使っちゃうというのもいかがなものか。

サービスは抜けているところがありながらも可愛げがあって、楽しい時間を過ごさせてくれる。

合計249ユーロ。
サービス料込みが明瞭。

帰り、呼んでもらったタクシーに乗ったとき、口の中を満たしていたのはシブレットのネギ臭。

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