2007年7月20日 (金)

遅れるのです

今回、計4回飛行機に乗って、その全てが遅れた。

まず、行きの飛行機は先に書いたとおり、前日になって予定時刻変更を連絡してきた。
そのため、空港到着が夜の11時を過ぎることになり、荷物を取って出たのは12時を過ぎていた。
テルミニ駅までのバスが用意されていたが、深夜に駅でタクシーを拾うのは大変だったろうと思う。
我々は空港からホテルまでの送迎サービスを手配していたため、それがどのような状況だったのかは知らない。

ローマからカターニアに行く飛行機も40分ぐらい遅れた。
おかげで予定していたシラクーサまでのバスを逃し、次の便までは2時間以上。
時間をお金で買うつもりでタクシーに乗ったが、メーターがあることに安心して料金の交渉を先にすることを怠ったため、80ユーロ程度でいけるはずのところを倍近く払うはめになった。
メーターの金額を操作したり、早くカウントされる改造メーターを使う運転手も多い。
ただ、その2時間は払った金額の価値はあった。

カターニアからローマへの飛行機は1時間30分以上遅れた。
他社のローマ行きの便が離陸する中、搭乗口近くでじりじりと待った。

ローマから成田への飛行機では機内で1時間待たされた。

また、電車移動に関して、現在イタリアにはユーロスターのアルタ・ヴェロチタ(=ハイ・スピード)という電車があり、これが国内で最も早い電車、日本で言えば新幹線ということになっているが、実際は新システムが上手く機能せず、特急であるインターシティーに追い越されることが頻繁に起こっていた。
私もローマからナポリに移動するとき、発着状況の掲示板を見るとユーロスターが1時間以上遅れていたので、インターシティーに乗って、そのユーロスターよりも早く到着することが出来た。
逆に、ナポリからローマに行くときには、ユーロスターに乗ったにも関わらず出発してすぐに停まり、後から来たインターシティーに追い越され、結局は1時間近く遅れてローマに着いた。
ユーロスターの場合、30分以上の遅延では料金の50%が払い戻されるが、それはお金ではなく電車用金券的なもので、それも書類を送ってしばらくしてから郵便で届くというもの。海外まで発送してはくれないだろうし、送ってくれたとしても、いつ使えることやら。
だからといって何もしないのでは腹の虫がおさまらないので、世話になったナポリの友達の住所を書かせてもらって払い戻し手続きを行った(駅でもらった書類に記入して、構内にある専用ポストに入れるだけ)。

そんなこんなで、イタリアの交通機関は遅れることを前提に予定を組んだ方がよい。

空港で

ローマの空港の免税店はミラノより充実している。
出発前にいつものフレスコバルディーのワインバーで一杯。

070713winebar

またLuce(グラスで15ユーロ)。
他のも試せばよいのに、1本飲むことなんてないだろうからと。
で、やっぱり好きなタイプでないなあと。よく出来たワインであることはわかるのだけどね。

つまみはある中から選んで盛り合わせてもらって10ユーロ。
他のファミレスみたいなレストランで食べるぐらいなら、ここでチーズやらハムやらを食べた方が舌は満足する。

Santa Barbara バッカラ・フリッタ屋

夕食は軽く。
Campo dei Fiori近くのバッカラ・フリッタ専門な店、Santa Barbaraに行く。

070712baccala1

揚げたてバッカラを買って持ち帰る人もたくさんいる。紙に包んでもらったのを食べながら歩いたり。

070712baccala2

バッカラ・フリッタとInsalata Gallinella(ハコベ系菜サラダ)。
寒い季節ならプンタレッレのサラダが絶対。ここのは美味しいと有名です。

バッカラは天ぷらよりも濃度のある衣で揚げたてはパリパリと旨いが、冷めると硬くなる。

蛇口からカラフに入れられる荒い味のハウス白ワインと共に。
で、会計は10.10ユーロ。

070712baccala3

早い時間(夜8時過ぎ)でも外の席は盛況。

Da Felice

ローマに戻ってきた。
10日ほど前、イタリアについてすぐの滞在が日曜だったことにより行けなかった(店が閉まっているから)テスタッチョ地区で昼食。
見て回ってよさそうなところに入ろうと思っていたが、暑いので、市場から手近なDa Feliceにしておく。色々なところで紹介されていて有名だし、評判よいし。

070712felice1

070712felice2

ネットなどでの情報だと改装されつつも相変わらずの定食屋だと言うし、これといった看板がない古い建物の1階にすりガラスの扉だから、カターニアで入ったような市場の食堂っぽい店を予想していたら、NYのミートパッキン地区とかにありそうな小洒落レストランじゃないですか。

070712felice3

メニューはあるものの、常連には出さず、口頭でオススメを伝えていた。
昼食ということもあり、近所に住んでいたり働いていたりする馴染み客が多い。店主がそういった客の席に座って話しこんでいたり。

070712felice4

ハウスワインの白、ハーフを頼んだら、Cantina CerveteriのTirsenoが来た。
どうやらハウスワインで何かを固定してはいないようで、客ごとに違う銘柄が運ばれていた。

070712felice5

プリモにTonnarelli cascio e pepeを頼んだら、チーズを山盛りにふりかけた皿が登場し、目の前でパスタを和えてくれた。

070712felice6

すごいチーズの量。

070712felice7

濃いのだけど嫌な脂感がなく、大量のパスタが腹に吸い込まれていく。

070712felice8

セコンドはCoda alla vacchinara。尻尾のトマト煮。

070712felice9

骨から簡単に剥がれる肉とゼラチン質、セロリが入ったさっぱりしたトマトソース。
でも、さすがに食べきれない。

070712felice10

ドルチェは苺。
これは生の苺に砂糖をかけて冷凍し、解凍したものだと思われる。

肉やチーズなどをふんだんに使った料理は決して軽くはない。でも胃にこたえるようなヘビーさがないので、途中で気持ち悪くなることはないが、何しろ量が多い。
周りのおじさん達はプリモ、セコンドと1人2皿はいっているが、日本人の平均的収容能力では両方を完食するのは難しいだろう。

合計36ユーロ。

2007年7月19日 (木)

友達の旦那のお母さんにごちそうになる

ナポリに来て、最重要事項の一つが友達の旦那のお母さんに料理を作ってもらうこと。

070711mamma1

070711mamma2

パルミジャーナ・ディ・メランザーネですね。
この料理は家庭での手作りが一番美味しい。

070711mamma3

なんと、プローヴォラを入れていた。
ずっとモッツァレラを入れるものだと思っていたのだけど、プローヴォラの方が味に深みが増すと。

070711mamma4

パスタはタリアテッレ。
普通、タリアテッレは小麦粉で作られるのだけど、これはセモリナ粉で作られた乾麺で、線が入っている。

070711mamma5

小さいトマトとムール貝のソース。
トマトの形が残っていてオイルソースっぽいのに、なんでこんなに味が出ているのか。

070711mamma6

オーブンから出てきたパルミジャーナ・ディ・メランザーネ。

070711mamma7

プローヴォラが効いています。
しみる旨さ。

070711mamma8

田舎の家から戻ってきたばかりだったので、その近所の肉屋特製のソーセージもあった。粗挽きぶりが「肉を食べてる」って感じさせる。

070711mamma9

でかいスイカ。14キロだそう。

070711mamma10

070711mamma11

でかくても甘い。

070711mamma12

田舎の家で取れたレモンもでかい。

ナポリのDuomo

070711duomo1

070711duomo2

070711duomo3

大都市のDuomoはさすがに豪華。

070711duomo4

これはサン・ジェンナーロのお部屋。
ナポリのDuomoにはサン・ジェンナーロの血というものが保管されていて、通常は凝固しているそれが年に2回、液化するという。もししなかったら、その年はナポリに災いが起きると言われていて、その年2回はナポリで最も重要なイベントと言える。
一度立ち会ったことがあるのだが、年寄りはもちろん10代や20代の若者までが朝から教会に殺到、サン・ジェンナーロのテーマソング熱唱、無事に液化した時には号泣するという様に度肝を抜かれた。

070711duomo6

070711duomo7_1

なんかスターウォーズっぽい。

Zoppicone

夜に連れいていってもらったのはナポリ中心地から車で20分ぐらいのSomma VesuvianaにあるZoppicone。

070710zoppicone1

外見は普通の家みたいだし、中はだだっ広く公民館みたい。
私は初めて行く店だったのだけど、友達が「店の作りはしょぼいんだけど、料理は本当に美味しいの」と。

料理を口頭で言われる。ワインはハウスワインのみ。

070710zoppicone2

前菜として、ジャガイモ入りとズッキーニ入りのフリッタータ、揚げ物(何の?)にチーズをのせたもの。

070710zoppicone3

スペック、オリーブ、プローヴォラ、カタクチイワシのマリネ。

070710zoppicone4

カタクチイワシのマリネが秀逸。
フェンネルの香りで、他にもケッパーやパセリ、唐辛子などが細かく刻んで入っている。

070710zoppicone5

クロケッタ。

070710zoppicone6

パスタ・エ・ファジョーリ。

070710zoppicone7

ここのはまろやかで優しい味。個人的に「パスタ・エ・ファジョッリといえば…」で期待するものそのまま。
たまにシャバシャバと水っぽいのがあるが、こういうドロっと濃いのが好き。

070710zoppicone8

メインで出てくるストッカ(干し鱈)の屑部分をソースとしたパスタ。

070710zoppicone9

メインのストッカのトマト煮も完璧。
黒オリーブやケッパー入り。この辺りの小さいトマトは美味しいと評判だそうで、それを使ったソースはコクがあり、ブチンブチンとしたストッカの歯ざわりとよく合う。

一緒に食事をした人は近所出身で今もこの町に住んでいる。
親戚やら知り合いやらに会って挨拶していたが、皆、「この店のストッカは美味しいわよねー」と口を揃える。

070710zoppicone10

頼んでいないのに出てきたラグー。ブラチョーラとポルペッタ。

070710zoppicone11

そしてコーティカ(豚の皮)。

070710zoppicone12

ポルペッタはチーズ入り。
コーティカは豚足みたいなゼラチン質。

070710zoppicone13

自家製リモンチェッロ。

家庭料理だが、どれも手間と時間がかかるものばかり。それを手抜きせず、きっちりと作っている。こういうレストランにこそイタリアらしさを感じる。ナポリで必ず行く店リストに加えておこう。

この日はなぜかおまけをしてくれて、1人15ユーロという激安。
いつもは20ユーロから25ユーロとのこと。

フリット屋

各種揚げ物だけを売る店もある。

070710fritto4

美味しい店がいくつかある中、たまたま通りかかって、「そういえばここも美味しかったんだ」と寄ったのがVomeroにあるこの店。フニコラーレ(のチェントラーレ?)の駅近く。
古い店で、母親世代も若い時分に通ったという。

070710fritto1

茄子やズッキーニの花のフライ、ゼッポリーニ、アランチーニ等。

070710fritto2

売っているすぐ横で揚げている。

070710fritto3

ナポリの場合、ズッキーニの花のフライは花だけのことが多い。ローマだとモッツァレラとアンチョビを入れていたりする。
あまりの暑さで揚げ物の売れ行きがわるいのか、今回食べたのは揚げてからしばらく経っていて硬かった。せっかくだからといって季節を無視してはいかんということか。

PIZZA

こちらも友達に教えてもらって以来、最強だと思っていて、ナポリに行くたびに行くPizzeria。
前回は比較的長くナポリに滞在したので色々な店を試してみたが、この店のPizzaの香り高さに勝るものを見つけられなかった。

ナポリ人に「一番美味しいと思うPizzeriaは?」とたずねても、バラバラの答えが返ってくる。東京の人間におけるラーメン屋みたいなもので好みがあるし、そもそも自分が小さいときから通っている店が不動の一番だったりする。ある程度視野が広かったり、外から来た人との接触の機会が多い人なら、だれもが知っている有名店の中からよりよいと思うものを言ってくれるだろうが。
Pizzeriaに対する評価ってすごく主観的なもの。

070710pizza1

中央駅とCentro Direzionaleに囲まれたエリアにあって、いつも満席。

070710pizza2

070710pizza3

マルゲリータのモッツァレラを水牛のにしてもらった(9ユーロ、普通のマルゲリータは5ユーロ)。
でも、牛のでいいかも。水牛のは香りと味は素晴らしいが、火を通すと弾力がありすぎ、同じく噛み応えのあるもっちりとした生地と合わさると、顎を破壊しかねない。
でも、これを友達の旦那(マルゲリータには水牛のモッツァレラ派)に言うと、「あれはチーズ自体を食べなくても、その汁とトマトと生地の組み合わせが楽しめればよいのだ」と。それも一案。
友達はモッツァレラ、ルーコラ、スペック、パルミジャーノののったもの。
ここはPizza Frittaも旨い。

2007年7月18日 (水)

ナポリのメルカート

ナポリ、といってもVomero地区のメルカートなので小奇麗。中央駅近くのなんて、騒然と混沌の極み。

070709mercato1

激安衣料や雑貨、家庭用品を扱う屋台が多い。

070709mercato2

070709mercato3

070709mercato4

070709mercato5

屋内マーケットが中央にある。

070709mercato6

野菜や果物は馴染みの店で買わないと、悪くなりかけたのを入れられたりすることもある。
洋服や靴などはB品や在庫をどこからか持ってきていて、たまに有名なメーカーがあったり。今回はカスタネールのエスパトリーユが30ユーロで売られていた。

カテゴリー

2019年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ