ジャック・ボリーの招待
8月6日まで、資生堂パーラーでジャック・ボリーさんのメニューがいただけるという(予約制)。
いつも素敵なお食事会を企画・運営してくださるご夫妻により、そのコースをいただく会が催されました。
お子様3人を含む20人ぐらいの遅いランチ。
こちらの会では主催のご夫妻の顔の広さにいつも驚かされる。
ギャラリーで開催されている展覧会にちなんだものだそう。
これは2クール目のメニュー。
まずはテタンジェのプレリュード。
これは普通のデタンジェより夏に適している。
カナダ産オマール海老のマリニエールとフレッシュトマトのヴルーテ。
細かいキュウリなどの入ったガスパチョのような爽やかなヴルーテ。
新鮮な貝類のエテュヴェ、軽いサフランソース、アニスの香り。
色々な貝の様々な歯ごたえが口の中で楽しい。
温かくクリーミーなソースは厚みのある海の香りとバター。
最後はもちろん、パンでソースを拭って。
白ワインはジャン・マルク・モレのムルソー 1999。
本当に秀逸な白。
馥郁とした味は辛くも甘くもなく、それでいて薄くはない。
時間と共に百合のようなしっとりとした香りが立ち上る。
カサゴのロティと香味野菜のファルシー、ハーブ入りのヌイユ添え。
目の前でスープをかけます。
魚介の出汁がこれでもかと濃厚なスープ、色々なハーブの合わさった複雑な香り、それに負けないカサゴのしっとりとした旨味。
どの料理も、十分に味を引き出す塩加減。
そして、出汁の濃さが素晴らしい。
赤ワインはマグナムで。
シャトー・カントナック・ブラウンのマルゴー 1981。
最初は少ししまっているが、徐々に温かみを増し、この日の肉料理と最高のマリアージュとなった。
和牛フィレ肉のポワレー、エシャーロットのクーリーとアスパラガスのグリエ。
普段、自分で牛肉料理を頼むことはほとんどないのだけど、これには牛肉を見直しました。
赤身の肉は和牛ゆえに硬くなく、でも噛むほどに味がじゅわりと染み出る欧米的な肉質。
フランス料理の王道を行くしっかりとしたソースとさらりとしたエシャロットの組み合わせも良い。
コースとしての展開も完璧。
なんと !! 新たな赤ワインが。
しかもコス・デストゥルネルのサンステフ 1986。
最初から完全なる味わい。
エスニック、厚みがあり、複雑な味の組み合わさり。
ヴァニラのプティポット。
ここで、さらなるサプライズが登場…
イケム !!!!! しかも67年 !!!!!!!!!
シャトー・ディケムが最高と言われる理由がよくわかりました。
甘みは蜜のようにふくよかなのに、舌にべたっと幕を張らず、さらりと転がる。
67年でもまだ新鮮で枯れたところが見られない。
ビスキーフォンダンとミルクのアイスクリーム。
杏仁の香りを含み、舌にざらりと感じる程度、かろうじて歯ごたえを残すビスキーが旨い。
今日のワインたち。
飲めば飲むほどにお得でございました。
プティフール。
またもや伝説的な会に参加させていただき、ありがとうございました。
やはりボリーさんは偉大です。
次はどのような形でその才能の結晶を口にすることができるのか。
楽しみにしております。
それにしても、資生堂パーラーのポテンシャルは凄い…。
東京にこういうレストランが伝統を保ち続けてあることが誇らしい。
さて、この会はこのままでは終わらないのです。
ランチを終え、内数名はそのまま夕食へ移動。
どこかでもあった「今食べて出てきた店の前で次の店を予約」。
携帯電話って便利ね。
で、ヘイフンテラス。
焼きそばが食べたいねって。
写真は禁止なこのお店。
いただいたのは、
前菜盛り合わせ(皮がパリパリ焼豚、くらげ)
青菜の塩炒め
毛沢東が好んで食べた豚バラ肉の煮込み(濃いのに甘すぎない)
焼きそば
ここ、前に来たのはオープン初日で、ちょっとイマイチな印象だったのだけど、さすがザ・ペニンシュラ、サービス・料理共に上がってますな。
ちょっと飲みすぎで迷惑だったかも。
今度はちゃんと味わいに行こう。
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