Ristorante Cracco
今回のミラノでの最も豪勢な夕食はクラッコ(元クラッコ・ペック)でのアルバ産白トリュフづくしコース。
日本からイタリア版オープンテーブル的なものYubukを通じて予約していった。
アルバ産白トリュフ登場!!
季節モノを食べないなんていう選択肢はない。
タリオリーニやリゾットの白トリュフ付は単品で100ユーロ。
「アラカルトで頼むのもいいけど、コースに白トリュフものを入れてもらいたいね」と迷っていたら、「白トリュフのコースはいかがですか?」と。
で、それにする。
なんと、その時点でダレも値段を聞かず。
で、コースが進んで初めて白トリュフづくしのコースだと気づき、値段を想像して青ざめる。
パンと一緒にやってきたのは、海老煎餅ならぬ海草煎餅的なものや、小さなコロッケなど。
ソムリエさんが白トリュフにはフランスのピノ・ノワール(イタリアのはダメだと)か、トスカーナのサンジョベーゼか、ピエモンテのネッビオーロと言う。
ミラノでフランスワインを飲まなくてもよいだろう、そしてネッビオーロは気分じゃない、ということで、トスカーナのもので120ユーロくらいのものをとお願いする。
「リストには載せていないけど」と持ってきたのはシロ・パチェンティのロッソ・ディ・モンタルチーノ 2004。
香りよく、サンジョベーゼのえぐ味が弱く、まろやかで美味しかったのだけど、これが120ユーロというのは高すぎでは…。
つき出しはインサラータ・ルッサ(ロシア風サラダ)と呼ばれるポテトサラダをキャラメルコーティングしたもの。
中に白トリュフが入っているというが、全く感じられず。
コレ、キャラメルが甘いしベタつくしで、無用。
マヨネーズの効いたポテトサラダが甘くなってしまった状態は、なんともファミレス的な味。
ハーブの香りがするミルクソース(甘い)に小さなバッカラフリットが入っている。
黄身トロリのデミタスカップ入り温泉卵に白トリュフ。
これはまとも。
やはりトリュフは温かいものの上で香りが充満したときが最も盛り上がる。
手打ちタリオリーニの白トリュフがけ。
バターとクリーム(?)で和えたタリオリーニ。
こういうトラッドで変に捻っていない料理は美味しい。
白トリュフのリゾット、花粉(ポーレン)入り。
それにしても、白トリュフに合わせるため、全てが似たような味付けとなっていて、飽きてきた。
ああ、乾燥スパゲティにオリーブオイルの香るトマトソースをかけたのが食べたいーーー!
カルネクルーダにも白トリュフ。
カルパッチョなど、生肉にトリュフというのは定番。
ザクロやスライスし乾燥した人参と思われるものなどと共に。
妙に甘い…と思ったら、胡椒のように細かくおろされたチョコレートが肉に混ざっている。
で、塩味というものがない。
正直、美味しくないです。
不味くはないが、あまりに不思議すぎ。
デザートはマスカルポーネのヌーボラ(雲)と。
もちろん上のは白トリュフ。
中はマスカルポーネを軽ーくホイップしたもの。
周りはナッツをすり潰して固めてある。
今回のナゾな工夫が凝らされた料理の中で、唯一納得のいった一皿。
コンタクトレンズを模したのは、コーヒーフィルムだ。
プティフールも、まあ…普通。
正直、もう行かなくていい。
イタリアではやはり、伝統的な料理を食べるに限る。
そして、気楽で雑多な食堂が一番。
タリオリーニやリゾットは美味しかったけど、別にここで食べなくてもよいよね。
三ツ星の普通のコースくらいの金額。パリの高級店で白トリュフを満喫するよりは安い。
サービスはよく言えばイタリア的。
色々とコミュニケーションを取ると、わがままを受け入れて対応してくれる。
会計を待っている間にキッチンに入らせてくれ、シェフに挨拶させてくれるというサービス精神もある。
が、ドアは自分で開け閉めしなければいけないし、タクシーを呼んでもらうと、来る前に外に出され、放置される(他のイタリア人客がクレームして、やっと出て来た)。
このクラスの店としてはいかがなものか。
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