サル・キッチン 記憶以上
去年訪れて感動し、ご一緒した人と食事をするたび「次回はサル・キッチンで」と再訪を願いつつも、東中野というどうにもついでがなく、家からも仕事場からも遠いという場所から行けていなかったサル・キッチン。
突然に計画し、やっと実現した再訪。4人で。
覚えていた以上に美味しくて、香港の記録が途中でも、記憶が鮮明な間にアップしておきたい。
こじんまりした田舎家風の店はサービスの奥様の雰囲気もあり、なんだか和む。
相変わらず「え、ここ!?」と思う外観で。
料理とのギャップは狙いなのか?
オリーブと小さな温かいパイ。
期待が高まる。
泡をグラスでいただきながら。
コースがあるのかは知らないが、今回もアラカルトで。
基本的に席に着いた人全員が同じものを食べるスタイルの様子。
4人なら3~4品選ぶと、1人ずつに分けて(というか量を調整しつつ4人分にして)出してくれる。
銚子産平目の薄切り香草風味。
ねっとりと舌に絡むような平目に、シャキっとしたインゲン、色々な種類のハーブがたっぷり、グリーンのソースが全てをまとめる。
こういう他でも目にする料理で感動させてくれるんだよね。
一口目ですでに熱狂。
どこの野菜かを説明してくれたのだけど、忘れてしまった。
白はブルゴーニュ、カトリーヌ・エ・クロード・マレシャルのアリゴテ 2006。
色が濃い黄色。
蜜の香り、しっかりとミネラルで、平目にも魚介スープにもぴったり。
家に置いておきたい。
スープ・ド・ポワゾンというので、あのジャリジャリと、ドロリとしたスープをイメージしていたら、コンソメのようなすっきりと透明感のあるスープが登場。
これが、外見を裏切る濃さ。
甲殻類の殻をしゃぶっているような錯覚を起こさせるほど。
上にコラーゲンの膜が張っているのは伊達でない。
トマトを入れていないので、赤くないのだそう。
半分を過ぎたところで、カリカリのパンを砕き、フレッシュなニンニクの辛味のある自家製アイオリソースをたらして食べると、さらに深みが加わる。
ドンブ産うずらのポワレ、サラダ仕立て、ポルトとバルサミコのソース。
このソース、写真では全くわからないけど、完全に乳化されていて、バルサミコの酸味がダイレクトでなく、まろみがある。
うずらにはグラスの赤をいただくことに。
これはコート・デュ・ローヌのレ・ザフィラント。
こちらはブルゴーニュのピノ、ディディエ・モンジョヴェのオート・コート・ド・ボーヌ。
香ばしいうずら。
メインに合わせた赤はシャトー・ド・カブリアックのコルビエール。
蝦夷鹿ロース肉のロースト、黒胡椒風味のソース。
しっとりと吸い付く赤身は野性味たっぷり。
ワインとの組み合わせも完璧。
添えられたのはカリっと焼かれた里芋と、金時草。
チーズと一緒にグラスでワインを。
シャトー・ジェルマンのシャルドネ。
ドメーヌ・ドゥ・トラジネールのバニュルスを2種。
コンテとシェーブル。
そして、4人で2つのデザートをつつく。
手前はいちぢくのタルト。
タルトももちろん美味しいが、このライチとミルクのようなディタのシャリっとしたアイスが皆の気分にカチっとはまった。
プチフールまで丁寧な作り。
もう、美味しさによりハイパーになってしまい、飲んだ以上に酔う。
陽気で楽しい夜となりました。
相変わらず、わざわざ東中野まで出向く価値がある料理と、適切なワインのアドバイス、気持ちのよいサービス。
次はジビエでかね。
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