ロオジエ 白トリュフ
クリスマスイルミネーションの灯ったロオジエでデュネ。
個室にて。
主催は常連のご夫妻。
この方々のお食事会に間違いはなく、今宵の宴に対する期待も高まる。
参加させていただく側としても安心。
これが出てくると、「ああ、ロオジエに来たんだな」と思う。
シャンパーニュはヴォーヴェルサンのブラン・ド・ブラン。
ここのパンも美味しくて、食べ過ぎないように注意しなくてはいけない。
手前左の青海苔のバケットが新鮮。
本当に、まんま青海苔。カリっとした部分は煎餅のようでもあり。
アミューズ・ブーシュはマグロのタルタルとアボカドクリーム。
こちらでいただくと滑らかさとコクがちゃんとフレンチ。
開けられた瞬間、ため息が出る…。
リコッタチーズと卵黄のラヴィオル、アルバ産白トリュフ添え。
この香り。白トリュフの質の良さ。
やはりこのような高級食材こそ、きちんと料理されていなくては真価を発揮できないのだなと。
あのミラノでいただいたコースはなかったことにしよう。
そして、やはり卵とトリュフの組み合わせは最強。
歯ごたえを残して茹でられたラビオリの中に半熟の卵がいる。
緑はルーコラ。他にルーコラのクリームもいるが、香りのやわらかい控えめなルーコラで、邪魔をせず、ひっそりと爽やかさをプラスする。
白トリュフに合わせられたのはシャトー・イヴォンヌのソーミュール・ブラン 2000。
強い黄色を裏切らない香りの濃さ。
的鯛のムニエル、秋野菜のフライ添え、ソース・トリュフ、リヴェーシュの香り。
きっちりと火が通っているのにしっとりな鯛、秋トリュフのソース。
蓮根と紫芋のチップスの下には甘くなく、酸味を効かせたあずきのピュレ。
お魚にはドメーヌ・ラモネの白、シャサーニュ・モンラッシュ・ブードリオット 2002。
溶かしたバターのようでもあり、はちみつのようでもあり…深い。
次のお肉に合わせるのは、ポムロール。
シャトー・セルタン・ド・メイの1990。
シャラン産鴨のロティとフォアグラグリエ、シャンピニオンのラヴィオルとかぼちゃのコンフィ。
今までいただいた鴨の中で最高と皆で感動に震える。
美味の神様が降りてきたと。
十分に熟していて、濃厚。鴨独特のクセも存分に味わえる。
ソースがまた秀逸。
これに、90年のポムロールがぴったり。
メンバーがブルゴーニュ好き多数だったため、そちらという考えもあったが、お任せしたところ、ボルドーが。
通常、鴨にブルゴーニュというのは自然だけれど、この料理にはボルドーというのに納得。
焼加減も完璧で、皮面はパリっと、中は均一にもっちりと。
血なまぐさくなく、美しい赤さ。
フォアグラは焼くことでサラリとし、脂が出過ぎない絶妙な具合。
かぼちゃ、シャンピニオンのラビオリ共に存在価値のある添え物。
チーズ来ました。
ああ、遅ればせながら、今年初めてのモンドール!
ここでいただけるなら、状態も間違いない。
ついつい欲張ってしまう。
「全部!」と言うのをかろうじて止まる。
はちみつ、いちぢく、あんず。
その上、シャンベルタンまで…。
ドメーヌ・ルイ・レミーの1985。
素晴らしいとしか言いようがないっす。
お口直しは下から、カシスのゼリー、シナモンクリーム、青りんごソルベ。
青りんごを皮のままかじっているようなソルベ。
プチフールたち。
でた!シャトー・ディケム。
1991。
誠実なソムリエ様は一言断りを入れて出してくださったのだけど、その部分というのは全く問題にならなかった。
イケムの舌にサラリと転がる上品な甘みは続くデザートと完全に調和。
りんごのヴァリエーション、フランボワーズのメレンゲ添え。
ファンキーな外見に反して、安定感ある味というのが好き。
もちろん、さらなるプチフールのシャリオ。
ソルベやフルーツも。
欲張って色々と頼んだら、これらをいただいた後に突然強烈な満腹感が。
エスプレッソをたっぷりをいただいても間に合わないほどに満腹。
いやはや、美味しいとついつい食べすぎる。
こちらのお食事会に参加させていただく毎に、自分の美味しい基準が上がってしまう。
料理、ワイン、どれを取っても感動的な品々。
写真を見返して唾液を噴出させつつ、心からの感謝を。
お誕生日と退院したばかりの方々にお持ち帰りのケーキを。
次の日、ご相伴にあずかったところ、甘みがやわらかで、しっとり。
素材の良さがあからさまなケーキだった。
本当に素晴らしいレストランです。
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