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2008年12月22日 (月)

藤巻激城

3,000円ラーメンとして知られた中目黒の藤巻激城。
以前に行って、感動したという友達に連れて行ってもらった。
住宅地を突き進んだところに洞穴のようにある店は聞きしに勝るわかりにくさ。
知らなきゃ手前で引き返す。

そんな場所、完全予約制、全客毎時入れ代わり制、で、ラーメンが3,000円、その上で素直に美味しい、価値があると思わせるハードルはかなり高いのだけど、それをヒョイッと飛び越えた。

種類は赤、黒、白があるものの、初心者はもれなく赤だそう。
それが基本味らしい。
黒は胡麻、白はココナッツミルク。

写真は取らなかったのだけど、見た目はいわゆるトムヤムクンラーメン。
麺はビーフンではなくラーメンの麺なのだが、平らで太め。
茹で加減が固めで、のびにくい。
炭水化物として旨い具合の良さ。

スープは辛いトムヤムクン。
でも、お決まりの酸味や辛さでごまかさず、畳み掛けるようにハーブや何か出汁の旨味がやってくる。
この重層感が捕え所なく、スープを飲むのを止められない。
青パパイヤ、もやし、セロリなど、30種類以上入っているという野菜の歯ごたえの違いが、また喜び。

麺を食べ尽くしたら、穴開きおたまで沈んでいる挽き肉などの具を掬い、あらかじめ用意された小盛のタイ米と茗荷、ワサビの入った椀へ。
さらにスープも注いでお茶漬けとして掻っ込む。

わさびや茗荷との組み合わせで、新たな料理へ。

もちろんスープは完飲。

これ、料理として、いや、コースとして完成度高い。

店内は小劇場的世界感、
小道具(と呼びたい皿やカトラリー)に一定のこだわりがうかがえ、キッチンはピカピカ。
店主の衣服(というより衣装)も真っ白でシミ一つない。
胸元にはチーフ。
合間で小まめに道具を洗い清める様子はラーメン屋よりもむしろ割烹のそれに近い。
客の前で仕上げる前段階の手間が相当であろうとうかがえる料理の後では、優雅に見える白鳥は水面下で必死に足で掻いているという話を思わせる。

テレビなどで見た時は、頑固で俺様、客を緊張させる人柄かと思いきや、当たりが柔らかくサービス精神旺盛な店主にまた驚く。

次は黒、食べたいです。

ゆっくりとはできないので、食後他に移動して飲み。

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